利益配分ルールとはどのようなものですか?
利益配分ルールというのは、企業が時価発行増資をしたり、転換社債、ワラント債を発行するなど、エクイティファイナンスをしたあと守らなければならないとされていた配当性向維持についてのルールをいいます。
この利益配分ルールは、株主に対する利益配分を強化させ、投資家の市場離れを防ぐのを狙いに設けられていました。
なお、30%以上の水準で基準配当性向を公約し、エクイティファイナンス実施後3決算期の平均でそれを維持するというのが一般的でした。
利益配分ルールの廃止について
利益配分ルールは、時価発行ファイナンスの普及・定着期にプレミアム還元ルールといっていたものに相当し、1992年4月からは、日本証券業協会の自主ルールという形で運営されていました。
この利益配分ルールは、安易な資金調達を防止する効果はありましたが、以前から企業の財務政策を縛るのはおかしいとの批判も強く、規制緩和の潮流を背景として1996年4月下旬に撤廃されました。 |