これまで、日本の経済指標というのは、ほとんど為替相場には影響がありませんでした。

例えば、米ドル/円の通貨ペアでは、ほぼ米国の数値によって為替相場が動いていたといっても過言ではありません。

しかしながら、最近では、日本のＧＤＰが大きくマイナスになり、日銀短観が過去最悪を更新するなど日本の経済指標も無視できなくなっています。

特に海外の投資家の間では、日本の経済指標に強い関心を持ち始めているようです。これは、日本に対する関心度が、以前に比べて大きく様変わりしてきたからです。

ちなみに、このようなことは、対米ドルに限りません。

対円の取引は需要が多いので、ユーロなど他の通貨に対しても同様のことがいえます。つまり、日本のファンダメンタルズが変われば、各通貨の値動きにも影響が出るということです。

そのような意味でも、今後は日本のファンダメンタルズも重視する必要があるといえそうです。

現在、世界は「中国頼み」の傾向にあることから、日本と同様に中国の動向も注目されています。

ちなみに、中国の自動車販売台数は、今では米国を抜き世界第一位となり、米国や日本など自動車産業が盛んな国は中国をマーケットの中心に考えています。

また、資源国であるオーストラリアなどは、鉄鉱石など資源を使ってくれる中国に大いに期待を寄せています。

為替市場も中国の経済指標を注視し、中国の景気や輸出量によって各通貨の為替相場に影響を与えています。

なので、中国のファンダメンタルズも注意深く見ていくことが必要になります。

ちなみに、中国の情報は少なく、一般の人が入手するのは困難かもしれませんが、各ＦＸ会社がそちらに関する情報をフォローしていることも多いですから、そうしたものも利用していきたいところです。

□日本の支配証券